マルチネスピニョンマツの発芽に3年目で成功しました
この季節は熱帯地域の植物や乾燥地帯を好むコーデックス等の種まきに良い季節ですね・・・。
種子から育てないと手に入らない植物をはじめ、種子からの成長が見てみたい植物など、色々と蒔いて育てていますが、種子を蒔く事の楽しさを知ってしまうと、蒔かずにはいられませんね。
蒔けばすぐに発芽する種子もあれば半年眠る種子など、その性質も色々です。今回は3年蒔き続け発芽をせず、何度も失敗し、悔しい思いをしたマルチネスピニョンマツ(学名 Pinus maximartinezii)がついに発芽に成功したお話です。
冬に暖かい部屋で蒔いたのもダメ、9月の暑い時期に蒔いたのもダメ、今年早春に蒔いたのもダメ、ダメダメ続きで来たマルちゃんでしたが、年明けに最後の種子を購入して不発芽だと感じた後、3月ごろに再入荷の知らせがあり、昨年収穫の種子が手に入りました。4月に蒔いてみましたが、1カ月弱で種子に割れ目が生じ、発芽の兆しがみえ、その後ゆっくりと発芽に向かいました。発芽率は15個蒔いて、11粒発芽でした。
夏の高温多湿時期に弱そうな種である事を感じ、発芽率も良かったため、もう10粒購入して5月下旬に蒔いてみました、5月下旬に同じ所より再購入しました。今度は1週間程度で割れはじめ発芽速度が速くなりましました。今回は10粒で7粒発芽です。新鮮種子が良かったのか?時期が良かったのか?両方か?結果18本の苗が取れました。
マルチネスピニョンマツは、美しいシルバーグリーンの葉を持ち、食用になる巨大な松ぼっくりと松の実を生らせる魅力的なマツですが、日本ではまだ見かける事の出来ない種です。マツ科マツ属の常緑性針葉樹で、メキシコの西シェラマドレ山脈に極めて局地的に分布すると言う事から想像すると、希少種と言う事もありますが、栽培難易度が高いのではないかという不安があります。全域に分布するような種は比較的適応能力が高い種が多く、局地的なものは、限られた環境でしか生きられない可能性が有ると言う事です。
今までの経験からすると、気温が最低温度15度を超え、日中の気温が25℃を越える環境下で、かつ新鮮種子と言う組み合わせで発芽に成功しました。秋は高温期だったので逆にダメだったかも知れません。ひとまず発芽にこぎつけたので、次は1年育てる事が目標になりました。夏が越せるかな・・・。